アメリカンビールの歴史

アメリカではビールはそもそも、自宅で造られたり、地元のブリュワリーで販売されているクラフトビールが普通でした。それが1920年の禁酒法で打撃を受け。。。

歴史を調べ資料を参考にした中で、CRAFTBEER.COMのStan Hieronymus氏 “The American Story”の記事を選び、全訳することにしました。ブームとはいえ、意外と知られていない、アメリカビールの歴史です(原文はこちら):

 

アメリカ大陸が発見されるずっと以前から、ネイティブアメリカン達はとうもろこしを使った独自のビールを醸造していました。

ヨーロッパからの移住がはじまっても、ビールは自宅で醸造するのが普通でした。1612年、New Amsterdam (現在のマンハッタン)にNew World ブリュワリーが出来上がったのをきっかけに、17世紀から18世紀にかけて、アメリカでは本格的にビール産業が始まったと考えられています。

ビールが発展期を迎えたのは19世紀。1810年にはブリュワリーはたった132件のみ。商業用に造られたのは、消費者一人当たりでは1ガロンにも満たない量だったのが、1873年にはブリュワリーは4131件に増え、1914年には消費者一人あたり20ガロンまで増えました。(現在の21.5ガロンとほぼ変わらない量です)。しかしアメリカは禁酒法の時代になります。

禁酒法の前に、アメリカのビール嗜好は既に変化を遂げていたと考えられています。19世紀中旬にドイツ移民が麦芽100%のラガーとその醸造方法を持ってきたのです。しかし19世紀の終わりには、消費者はとうもろこしや米を使った軽い口当たりのビールを好み、また合併政索の波が小さなブリュワリーを飲み込み、消してしましました。1918年には全盛期の4分の1にまでブリュワリーの数は減りました。

早い州では1848年にはすでにはじまっていた禁酒法は、1920年1月16日にアメリカ全州で施行されました。ようやく1933年4月に3.2%のビールは許可され、同年12月には正式に禁酒法は撤回。その年には756件のブリュワリーが醸造していましたが、大企業の生産効率化の動きに押され、小さなブリュワリーは市場から姿を消していきます。

1950年には407件にまで減り、1961年には230件、1983年にはビールを醸造しているのは51社が運営する、80件の醸造所しか残っていなかったとの資料があります。イギリスのビールライター、マイケルジャクソンがこの時期にアメリカを訪れ、殆どどれも同じスタイルだと述べています: “ペールラガーで、なんとなくピルスナーでもあるけれど、ピルスナーというにはボディーが軽い。どれもホップのキャラクターに欠け、当たり障りのない味。どれも全く同じ味とは言わないが、違いはほんの少しといわざるを得ない”

ブリュワリーが閉鎖されていく間、新しい動きが見え始めます。カリフォルニアでカリフォルニア料理 という新しいカテゴリーが生まれ、それと共にワイナリーと、小さなブリュワリーとがいっしょに成長を始めたのです。 1965年にFritz Maytag氏がアンカーブリュワリーを買い取り、1976年に Jack McAuliffeNew Albion Brewing Companyをオープンしたことなどで、新しい動きは目に見えて活発になってきました。

これこそがアメリカ合衆国で何千回と繰り返されてきた企業家魂といえます。

20世紀の終わりにはブリュワリーの数は1500件にのぼり、アメリカは世界中でブリュワリーの最も多い国になりました。世界中から醸造のインスピレーションを受けたアメリカは、世界中のどの国よりも様々なバラエティーのビールをもつ国になります。 “アメリカがなぜビールを造るのに一番良い場所かというと、伝統にとらわれる必要がないからに違いない”  Southampton Public Houseの醸造マスター Phil Markowski氏はいいます。“世界中からの影響を受け、そして伝統に縛られないという自由があるからね”

同様に、アメリカは他の国にもインスピレーションを与えています。スコットランドのBrewDog共同出資者James Watt氏曰く:“私にとって、アメリカで醸造の新しい方法を学んだことは、今までの経験の中で一番エキサイティングな経験だったし、そしてこれからも一番であり続けるだろう。”

ビール愛好者にとっては、明日を除いては、今が最高のときに違いないといえるでしょう。

 

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